Hélèneとツイードのお話

Hélèneとツイードのお話



Hélèneでは新商品のプロジェクトに着手する際、アイテムではなく、生地との出会いから構想が動き出すことも少なくありません。
その中でもツイードは、特別な素材として扱われています。


ツイードは本来、短い羊毛を紡いで作られる「紡毛(ぼうもう)織物」の一種ですが、
近年では、ファンシーツイードと呼ばれる、モヘアやラメ、ループ糸などの「意匠糸(ファンシーヤーン)」を組み合わせた、華やかな生地を見かける機会の方が多いかもしれません。

シルクのリボンやカシミヤが織り込まれている贅沢なものもありますし、
複雑な素材の組み合わせや織りによって、生地自体がふっくらとした立体感を持ち、纏うだけでその人の優しさを引き立てるぬくもりを持ち合わせています。
着れば着るほど柔らかく体になじみ、しっくりと似合うようになる上、その緻密な層に空気を含めるため、見た目以上のあたたかさもあります。

丁寧な織り仕事によって、着る人の品格や知性を雄弁に引き出すツイードは、まさにHélèneのフィロソフィーを体現する代弁者とも言えるのです。


ファンシーツイードと言えば、ヨーロッパのメゾン御用達として、イギリスのLINTONが知られています。
LINTONのように日本に代理店のあるメーカーもあれば、そうでないメーカーももちろんあり、
たとえば、フランスのLesageは、溜息が漏れるほどうっとりする名高い生地を織っていますが、その希少性から、手元へ届く機会はたいへん限られています。
国内外問わず様々なメーカーからファンシーツイードが数多く発表されてはいるものの、その
成立条件や工程の繊細さゆえ、同じものが恒常的に作り続けられる約束はなく、生地との出会いは必然的に一期一会であると言っても、決して大袈裟ではありません。


そのような中、今回トルコのテキスタイルメーカーHILLTEKS社の美しい生地とのご縁をいただき、Bag “Breakfast Flat” と “The Backstage” に採用することになりました。
どちらのバッグも、かねてよりぼんやりと浮かんでいた輪郭が、この生地との出会いによって明確になり、商品化へと至ったものです。

色は、ホワイトとブラックの2色展開。
ブラックは言うまでもなくシックで、ホワイトはアイボリーのようなあたたかみを帯びた表情です。
どちらも、2〜
3ミリのごく小さな色とりどりのスパンコールが、規則性を持たずに点在しています。
折目正しいツイードの格子に、いたずらに散らばるきらめきが、帝国の主でありながら優雅に飛び回る女王のように見えて、思わず手に取らずにはいられませんでした。

“Breakfast Flat” も “The Backstage” も、現代をしなやかに生きる女性のためのアイテムです。


これからも素晴らしいツイードに出会うたび、その魅力が最大限に発揮されるかたちに昇華させ、お届けしてまいります。




#46004 Bag “Breakfast Flat”
#46005 Bag “The Backstage”